4歳児の表現遊び~身近な素材に注目して表現を楽しもう!!~

指導案

今回は4歳児の表現遊びについて紹介したいと思います。どちらかというと保育現場での活用を意識した記事となりますので、現場の保育者の方や実習を控えている学生さん等、指導案などに活用してもらえたらと思います。もちろん、ご家庭でも活用できるかと思いますので、よかったらご活用ください。

4歳児は身近なものの特徴をつかむことが上手になり、動物や乗り物の表現が巧みになっていく時期です。そのため、劇やダンスといった集団での行動もできるようになってきます。さらに、架空の表現だけではなく、布や段ボール、紙などの身近な素材に注目することで、普段の生活行動にも表現をつなげるとができます。道具や絵本、ペットボトル、新聞紙などを上手く活用しながら、表現遊びを個でも集団でも楽しみましょう。他の年齢の記事もありますので、よかったらご覧ください。

記事の流れとしては、遊びのねらい、具体的な遊び例、環境設定、安全への配慮、保育者の援助、という項目で紹介していきます。

ねらい

①運動に関するねらい

・遊具の特性や特有の形を活かし、それを模倣して自分の体を形づくることを経験する。

・いろいろな動作を模倣することで、動きの速さを調整する力を身に付ける。

②心情に関するねらい

・身近なものを模倣することで、これまで関心のなかった生活行動にも関心をもつようになる。

・身近なものや生活事象を表現することで、より自由に表現できる楽しさや開放感を味わう。

◎具体的な遊び例

縄で作った形を表現

縄で作った自由な形を体で表現してみる遊びです。縄を適当な場所に放り投げて、できた縄の形をまねしてみることで、想像つかないような表現の形が出来上がることがあります。縄は縄跳びに使われるというイメージがあるかもしれませんが、表現遊びにも十分活用することができるため、縄の形をまねしたり、縄で動物を作ってみたりして、イメージの世界を楽しみましょう。

②新聞紙をちぎった形を表現

新聞紙をちぎってできた形を表現してみる遊びです。子ども達はちぎることも大好きなのですが、そこで終わらせるのではなく、ちぎった形を表現するところまでもっていってみましょう。ランダムにちぎった形は細長いものやギザギザしているものなど、いろいろな形があります。そんな形を可能な限り体で表現することで、日常では経験することのできない体の動かし方を経験できることもあります。ちぎった形の見え方も人それぞれ違いますので、自分の感じた形を自由に表現して遊んでみましょう。

③布の動きを表現

布を揺らしたり、丸めたり、たたんだりと、布の動き、形を表現してみる遊びです。布は身近にある道具の中でも活用がしやすく、表現の幅も大きく広げることができます。あまりにも身近にあるため、遊びの道具として認識されにくいのですが、いろいろな形、重さ、大きさの布を用意して、それぞれの動きや形の変化などをまねして遊ぶことで、イメージの世界を広げることができます。おすすめは工芸や裁縫で使われる「オーガンジー」といわれる生地です。軽くて浮きやすいため、動きが変化させやすいうえに、女の子はお姫様の髪飾りのようにして、男の子はマントのようにして遊ぶこともできるため、活用方法も幅広い布です。ぜひチェックしてみてください。

④ボールの動きを表現

ボールのように転がったり、跳ねてみたりとボールの動きを表現してみる遊びです。ボールは弾む、転がる、つぶれるといった特性を持っていますので、他の道具にはない動きを見ることができます。そして、その動きは人が生活する中では経験することのできない動きが多く含まれているため、表現してみるのには最適の道具です。みんなでぴょんぴょん跳ねて、弾んでいる様子を表現してみたり、コロコロ転がってみたりと、ボールの特性を表現遊びのなかに組み込んでみましょう。

鏡の前で踊る子ども

◎環境設定

多様な種類のボール、縄、新聞紙、布など、動きがとらえやすいものや、形を変えやすいものを準備するとよいでしょう。新聞紙や段ボールなどは種類を変えるのが難しいかと思いますが、布、ボール、縄などは、太さや大きさ、重さなどを変えたものを準備することで、表現の幅を広げることができます。  道具を使う際は、ボールが転がったり、布を広げたりするため、広い空間を確保するようにしましょう。

◎安全への配慮

環境設定でも言及しましたが、ボールを使うときは足元を中心に注意する必要があります。特にテニスボール程度の大きさのものであれば、子ども達が踏んで転んでしまう可能性があるため、広い場所でも注意が必要です。また、布や縄を使うときは、首などに絡まらないよう注意しましょう。布は口や鼻に覆いかぶさることもあるため、窒息などにもつながりかねません。道具を使う場合は油断せず、目を行き届かせるようにしましょう。

◎保育者の援助

日常的に使用している遊具や素材を用いて、普段の使い方にとらわれずに、動きを引き出す提示の仕方を工夫してみましょう。大人よりも子どものほうが柔軟な使い方をすることが多いため、子どもの動きから面白い表現を引き出すほうが得策かもしれません。どんな表現が出てきたとしても、危険につながる動きでない限り、子どものイメージを尊重し、受け止めてあげましょう。そして、良い表現が見つかった場合は、その表現を紹介し、周りに拡散するよう努めましょう。

踊る子ども

今回は4歳児の表現遊びについて紹介してみました。4歳児は身近なものに注目して表現ができる段階となります。新聞紙やボールなど、普段何気なく使っている道具や素材に着目しながら、人以外のものになりきって遊んでみましょう。その中で、人では見られない形や動きをまねしながら、普段の生活とは違った景色を体感してみましょう。

参考文献:「保育と幼児期の運動遊び」岩崎洋子 編著  吉田伊津美・朴 淳香・鈴木康弘 著 B5判 218頁(2018/02/15)、ISBN978-4-89347-274-8

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