5歳児の表現遊び~擬音語を使った表現を楽しもう!!~

指導案

今回は5歳児の表現遊びについて紹介したいと思います。どちらかというと保育現場での活用を意識した記事となりますので、現場の保育者の方や実習を控えている学生さん等、指導案などに活用してもらえたらと思います。もちろん、ご家庭でも活用できるかと思いますので、よかったらご活用ください。

5歳児は協調に合わせた表現や道具を使った表現など、より自由な表現が可能となる段階です。そこで、擬音語を積極的に活用して、表現をさらに楽しいものにしてみましょう。擬音語は「オノマトペ」とも呼ばれ「ドンッ」「フワッ」といった、音を言葉で表したものとなります。このオノマトペを活用することで、動作を強調したり、優しい表現に変えたりと、表現の仕方ががらりと変わります。普段使っている「シー」といったオノマトペも改めて意識しなおして、表現遊びに取り入れてみましょう。1歳から4歳までの記事もありますので、よかったらご覧ください。

記事の流れとしては、遊びのねらい、具体的な遊び例、環境設定、安全への配慮、保育者の援助、という項目で紹介していきます。

ねらい

①運動に関するねらい

・自分の動きたいイメージを、時間、空間、力の要素を変えながら表現する。

・連続性のある動きや断続的な動きを意識して、細かい動きまで表現する。

②心情に関するねらい

・普段意識しない生活事象を表現することで、生活行動に意識を向けるとともに、想像力を養う。

・擬音語を使いながら表現をすることで、動きを言葉として変換する能力を養う。

◎具体的な遊び例

洗濯遊び

洗濯されている布や服を表現し、洗われたり、干されたり、たたまれたりといった事象を表現する遊びです。洗濯をする側とされる側に分かれて遊んでも構いません。普段何気なく見ている「洗濯」という動作を改めて思い返してみることで、たくさんの表現ポイントがあることがわかります。洗濯機の中の様子、干されるときの様子、たたまれるときの様子など、家庭によって違いがあると思いますので、いろいろな洗濯の様子を表現しながら遊んでみましょう。可能であれば、洗濯に関する絵本などを読んだ後に遊ぶとイメージがしやすいかと思います。「グルグル」「ジャー」などのオノマトペも活用してみましょう。

②料理遊び

カレーライスやサラダなど、料理される野菜や果物になりきり、切られたり、煮込まれたり、盛り付けられたりといった事象を表現する遊びです。野菜や果物によっては、切るときに固かったり柔らかかったりと、素材の性質に違いがあり、切り方や調理の仕方も変わってきます。そこを細かくとらえられると、一つの料理でもたくさんの表現ポイントが見えてきます。お泊り遠足やお料理教室など、料理に関するイベントと関連して遊ぶことができると、なお良いかと思います。「トントン」「グツグツ」などのオノマトペも活用してみましょう。

③もちつき遊び

つかれるもちになりきって、いろいろな形の変化や固さの様子などを表現する遊びです。もちは形が自在に変化するため、自由な表現をする題材としてはぴったりです。のびたり、縮んだり、ちぎれたり、くっついたりと、いろいろな様子を表現して遊ぶことができます。日にちが経ったおもちや、焼き立てのおもちなど、固さにも注目して遊んでみましょう。「ペッタンペッタン」「ビヨーン」といったオノマトペも活用できます。

④雲遊び

空に浮かぶ雲の形を表現したり、雲の流れる様子、雨を降らせたりする様子など、天候を題材に表現する遊びです。雲は観察する機会が比較的多いため、道具も必要なく、すぐに遊びにつなげられる題材です。加えて、刻一刻と形を変化させるため、子ども達の好きな形を見つけた後、表現にうつるという流れがつくりやすいのもポイントです。雨や雷、雪などを降らせる雲など、いろいろな雲の様子を含めて表現してみましょう。「フワフワ」「ザーザー」といったオノマトペも活用できます。

座りながら踊る子ども

◎環境設定

イメージをもちやすくするために現物を用意したり、事前に現物を見せられるとよいでしょう。宇宙や砂漠など、実際に行くことが難しい場所もあるため、そのような場合は絵本や動画、写真などを活用してイメージをつかんだ後、表現遊びにうつると良いかと思います。イベントごとの前後は表現遊びと関連付けるチャンスです。そして、集団で同じ動きをしても接触しない空間を確保しておくことも必要です。5歳にもなると体も大きくなってきますので、参加人数と空間の大きさを事前に把握しておくことが重要です。

◎安全への配慮

表現が多様になり、動きも大きくなってくることから、転倒や接触の危険がないか注意が必要です。特に激しい表現が予想される場合は、夢中になって周りが見えない場合があるため、外から見守る必要があります。5歳児の表現は事象を擬人化するものが多いものの、無茶のない範囲で表現をするよう注意しましょう。人間の身体では構造上無理な形もでてきますので、そのような形や様子を無理してまで忠実に再現しないよう、見ていてあげることが必要です。

◎保育者の援助

「ガタガタ」「ブーン」などの擬音語(オノマトペ)を使いながら、表現がしやすい雰囲気をつくってあげましょう。保育者は普段から擬音語を自然に使っていることが多いため、それほど意識する必要はないかもしれませんが、表現遊びの際は少し大げさに表現して、子ども達の緊張をほぐしてあげましょう。また、速さ、強さ、大きさに変化をつけられるよう言葉がけの内容を工夫しみましょう。「すごい」「きれい」といった抽象的な言葉も必要ではありますが、言葉のやり取りがしっかりとできる5歳児には、「すごく大きなおもちだね」「速く流れている雲さんだね」といったように、どのような動きがよかったのか、どうするとさらに良くなるのか、具体的に言葉がけをしてあげましょう。

運動会で踊る子ども

今回は5歳児の表現遊びについて紹介してみました。5歳児はオノマトペを使って、さらにダイナミックな動きや優しい動きができるようになります。普段から使っているオノマトペに意識を向けるとともに、生活事象を擬人化することで、普段の生活にも意識を向けることができます。身近な「もの」を活用しながら、いろいろな表現の仕方を楽しんでみましょう。

参考文献:「保育と幼児期の運動遊び」岩崎洋子 編著  吉田伊津美・朴 淳香・鈴木康弘 著 B5判 218頁(2018/02/15)、ISBN978-4-89347-274-8

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