バランス感覚を養う運動遊び5選!! 幼児期のバランス運動で体の動かし方を知ろう!!

運動遊び

今回はバランス感覚を養う運動遊びについて紹介したいと思います。

バランス感覚は、よく体幹(体の中心部)の筋力が話題となり、体幹を鍛えることでバランス感覚も向上するという情報を多く見かけますが、実際はそのように簡単なものではありません。

たしかに、体幹の筋力を向上させることで、体の軸がぶれにくくなり、バランス感覚が向上することはあります。ただし、それは筋力がつきやすい青年期以降の話であり、青年期以前の子ども達にとっては、体全体の細かい筋肉の動かし方、つまり、体の動かし方を知ることが必要です。

片足立ちをしているところを想像してもらったら分かるかと思いますが、実際は体が傾かないように細かい筋肉を微妙なコントロールで右へ左へと動かしています。
この、「どこに力を入れたら体が傾かないのか」「どうすれば倒れたり、落ちたりしないですむのか」といった感覚が青年期以前の子ども達には大切です。


このような感覚を遊びの中で体感するために、いろいろなバランス遊びを紹介していきます。

①手押し相撲

柱を押す力士の手

手押し相撲はどこでもできる簡単な遊びです。バランス感覚を養う要素も含んでいますので、準備運動の代わりとして取り入れるのもよいでしょう。

①2人組をつくり、互いに向かい合う。

②胸の前に両手を出し、お互いに押したり、引いたりして遊びます。

③足が少しでも動いたらほうの負けとなります。


注意点としては、お互いの手のひらしか触れてはいけないということを徹底させることが必要です。また、勝負がなかなかつかない時には、お互いの距離を近づけるとよいでしょう。

②新聞じゃんけん

破れた新聞紙

新聞じゃんけんも以前別の記事で紹介しましたが、バランス感覚を養う遊びの一つとなります。新聞が必要となりますが、正直、紙であれば何でも構いません。

①2人組をつくり、お互いに向かい合って新聞の上に乗ります。

②じゃんけんをして、負けたほうが一回新聞紙を折り、その上に乗ります。

③新聞紙の上に立っていられなくなったほうの負けとなります。


じゃんけんができる年齢であればほとんどの子どもができる遊びなので、雨の日などで室内でしか遊べない時に有効です。

③ケンパーじゃんけん

フープでケンケンパをする少女

フープ、もしくは地面に輪っかを描いて、片足跳び(ケン)と両足跳び(パー)で楽しむ遊びです。片足と両足での着地を考えながら進むことで、バランス感覚を養うことができます。

①フープを1つもしくは2つずつ不規則に並べ、ケンとパーができる場をつくります。(フープが1つの場合は片足、2つの場合は両足をフープの中に入れます。)

②参加者は2チームに分かれ、フープの両端に並びます。

③初めの合図でケンかパーで進んでいき、相手と出会ったらじゃんけんをします。勝った場合そのまま進み、負けた場合はフープの外に出ます。

④先に相手の陣地に到達したチームの勝ちです。

④動物歩き

熊

いろいろな動物のまねをしながら歩き回るのもバランス感覚を養うのには有効です。低年齢からでも遊べますので、隙間時間に遊んでみるとよいかもしれません。

●ペンギン歩き
つま先をあげ、踵だけで移動する歩き方。ペンギンになりきって、少しずつ移動距離を伸ばしていけるといいですね。

●犬歩き
膝をつき、四つん這いで移動する歩き方。いわゆるハイハイ。幼児ほど得意だったりするため、年齢に関係なく楽しむことができます。

●熊歩き
両手両足の裏を地面につけて移動する歩き方。4足歩行と考えてもらえると良いかもしれません。手と足の長さの違いから、やや前傾姿勢になるため、犬歩きとは違った難しさを感じることができます。

●クモ歩き
両足を伸ばして座る長座の姿勢をとり、両手をお尻の横あたりにつきます。そのまま、両足の裏を地面につけ、お尻を浮かせます。お尻を浮かせたままの状態でいろいろな方向に移動をします。前後左右の動き方が難しいため、バランス感覚を含めた、体の動かし方を養うことができます。

⑤ケンケン相撲

土俵

手押し相撲の発展遊びと考えてもらえたらと思います。片足でバランスをとりながら押し相撲を行うため、手押し相撲と違い豊富な運動量が確保できます。

①土俵の代わりとなる範囲を決めます(形は自由ですが、大きすぎると勝負がつかないことがあるため、子どもが5人程度入る大きさを目安にするとよいかと思います)。

②2人組で土俵の中に入り、向かい合ってお互いに胸の辺りに両手を出します。

③片足立ちになり、始めの合図とともに相手の手を押したり引いたりします。

④体を支えている足以外の部位が地面についたり、土俵から体が出てしまったら負けとなります。


※あくまでも相手の手のひらを押すように注意する必要があります。相手の体を押してしまう場合には、相手の手の平以外に触れたら負け、というルールを追加してもよいでしょう。

バランスをとる少女

今回はバランス遊びについて紹介しました。バランス感覚はいろいろな体勢を経験することで身についていきます。体をしっかりと支えられる楽しさを、遊びの中から感じることができたらよいですね。

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