今回は有名な研究者になるために必要なことをお話ししたいと思います。
有名になりたい大学教員は意外と多い
はじめに説明しておきたいこととして、優秀な研究を進めていれば、おのずと知名度は上がり、有名になっていくことは当然です。多くの方が、研究の副産物として知名度が上がっていくというパターンで有名になっていっていると考えられます。
ただ、有名になりたいという理由で大学教員を目指した方は意外と多く、大学教員になってからも知名度を上げることに注力している教員は結構います。
もちろん、漠然と有名になりたいから、という理由だけでは大学教員にはなれませんので、「最初のきっかけは」ということにはなりますが、有名になることを目的として大学教員を目指し、実際に大学教員になっている人は少なくありません。
正直、大学教員の中でもメディアへの出演や多くの著作を持っている方はに一握りなのですが、以下の記事でもお話ししたように、周りからちやほやされやすい職種であるため、有名だと思ったり、有名になったと感じやすかったりするのだと思います。
私個人としては粛々と研究を行いたいため、有名になろうとは思っていないのですが、有名になりたい、という想いで大学教員になった、大学教員として活動している方を批判しようとは思いません。
むしろ、きっかけとしては純粋で良いのではないかなと感じています。
ただ、有名になりたいという想いはあったとしても、実際に有名になれるかどうかは別の話となります。
そこで、「大学教員(研究者)」として有名になるためにはどうすればよいのか、ということについて、今回はお話ししていきます。
有名な先生のもとで働く
これに尽きると思います。
大学教員に限らず、政治家などでも顕著にみられることがありますが、やはり、有名な人のもとで働くということが手っ取り早いと感じます。
大学教員でいえば、同じ大学で働ければよいのですが、それは確率的に非常に難しくなりますので、共同研究を行ったり、学会の運営を一緒にしたり、講演を共同で行ったり、といったことが現実的になります。
大学生や大学院生であれば、日本で著名な先生の研究室で学ぶことができれば、それだけでステータスになるでしょう。
なんだかんだ言って、著名な先生には多くの仕事が舞い込んでくるとともに、その仕事の規模が大きいということが往々にしてあります。
そして、その仕事の一端を任せてもらえたり、おこぼれをもらえたりすることで、自分の実績にもつながるため、おのずと自分の知名度の上昇にもつながっていきます。
もちろん、自分一人で研究を進めていく段階となったときに、師匠の名前だけでは研究を進めることが難しくなっていくため、自分自身の研鑽も必要とはなりますが、「師匠と共同で活動をした」という実績は消えることがありませんので、研究者として生きていくうえでは一生のステータスとなります。
例えば、アインシュタインと共同研究をしていた、といえば、一般の人だと「おぉ、すごい」という反応となり、その人がどのような研究をしてきたのか、ということなどは度外視で「偉い人」という印象が残ると思います。
これをハロー効果といいますが、これが存分に発揮されるわけです。
ハロー効果 – Wikipediaja.wikipedia.org
ハロー効果ではなく、自分の力だとおっしゃる方もいて、もちろん、その方の力を否定することではありません。
ただ、良くも悪くも、有名な先生と一緒に仕事をするということは、多少なりとも周りの人からはハロー効果の恩恵を受けやすいというのは事実だと考えます。
あまり大きな声では言えませんが、論文の査読や外部資金獲得の際の審査などにおいても、知名度は高い人は審査を通過しやすいという話も聞きます(本当かどうかはわかりません)。
この世は印象で動いている
人が審査、選択をする以上、印象という要素は取り除くことができません。
会社の採用試験でもそうですが、面接で何を判定するかというと、言葉にはできない「印象」であることがほとんどです。
髪の色や姿勢、足の置き方など、評価項目はあれど、話し方、表情、声のトーンなどは印象で判断している部分が多いといえます。
そのため、印象を味方につけることができれば、それが理想実現への一番の近道になると個人的には考えています。
やったもん勝ち
栗栄氏にはなりますが、何もないところから叩き上げで知名度を獲得するより、もともと知名度のある人の周りで活動をして、自分の知名度を上げていくほうが圧倒的に効率が良いです。
今回のような話をすると、あまり良い印象を持たれないかもしれませんが、私としては自分の理想を実現する真っ当な手段の一つであり、何ら問題はないと思っています。
この世には「やったもん勝ち」ということが掃いて捨てるほどあり、周りがとやかく言おうとも、最後はやったもん勝ちなのだと感じることが多々あります。
話がとびますが、ウクライナとロシアの戦争にしてもそうです。
欧米諸国が何を言おうとも、制裁を加えようとも、結局ロシアが領地を占領し、現時点では自国の領土を広げていることに変わりはないのです。
北方領土にしてもそうです。なんちゃってで領土を占領されたままです。日本が言葉で何か言おうとも、領土は戻ってくる気配はありません。
戦争は悪い例ですが、この世にはやったもん勝ちという状況が多々見られます。
有名になりたい、大学教員になりたいと思ったのであれば、動く以外に近道はないのです。
今回は有名な研究者になるためにはどうすればよいのか、ということについてお話ししました。
漫画の読みすぎだと思いますが、個人的には、何もないところから研究成果のみで知名度を上げていくことに美学を感じます。
しかし、大学教員として知名度はあるに越したことはないため、知名度を高めるための手段として、著名な先生と活動を共にすることは真っ当な手段だと思います。
もし、有名になりたい、有名な大学教員になりたいという方がいらっしゃって、これから大学院などに進学をするということであれば、自分の専門分野で最も著名な先生の研究室にコンタクトすることをお勧めします。
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