今回は女子大でよくある学生対応についてお話をしたいと思います。
私は短大で教員をしていたのですが、その短大は女子短大であったため、私が対応してきた中でも数の多かった3つお話しします。
①人間関係
これは女子大ならではではないのかもしれませんが、圧倒的に多かった対応が人間関係に関する問題です。
短大ではほとんどの場合においてグループが形成されます。中には単独で行動する学生もいましたが、1割にも満たなかったと思います。学年による差も考えましたが、私が働いていた期間ではどの学年でも同様の割合でグループが形成されていました。
そして、そのグループはだいたい固定化してくるのですが、ある時期を境に、グループのメンバーが少し違ってくることがあります。そうなると、要注意です。近々、学生からの相談を受ける可能性が高くなります。
自分で解決しようとする、または、新しいグループで楽しく過ごすことができればいいのですが、時々、授業におけるグループワークにおいても配慮を頼んでくることがあります。
大学生という年齢において、どこまで対応すればよいか毎回悩んでいましたが、グループ形成の際に配慮をしてあげることが多かったように思います。
ただ、この対応が正しかったのかはわかりません。
学生同士の人間関係に教員がどこまで介入すべきか、という問題は人によっても違いますし、教員によっても変わってくるかと思います。
よくある問題ではありましたが、毎回対応に悩まされた問題の一つです。
②妊娠
これも女子大特有ではないかもしれませんが、共学よりかは割合として多い案件なのでないかと思います。
夏休みや春休みなどの長期休暇を中心に、妊娠してしまう学生がいました。
妊娠してしまった場合、大学を続けるのか、子どもを産むのか、という2点が大きな争点となります。
親にも伝えられていない場合がありますので、非常にデリケートな問題となるケースもあります。
反対に、子どもを産むということでさっぱりと大学を辞める学生もいます。
大学を続けるとなった場合は、周りの学生への配慮などについても本人とよく話をして、どのような配慮を望んでいるのかなど、できる限りの対応はしてあげていました。ただ、やはり妊娠しながら学生を続けるというのは難しいケースが多く、辞めてしまう学生が大半でした。
そして、意外と重なるのが就職前の春休みなどの期間です。この期間に妊娠してしまうと、決まっていた内定が取り消されてしまうことがあります。そうなると、その就職先にも迷惑をかけてしまうため、内定取り消しとなった本人はもちろん、大学としても印象が悪くなってしまいます。
卒業が決まっても3月末日までは大学生ですので、妊娠については最後の最後まで指導が必要でした。
③セクハラ対策
これは学生対応とは異なりますが、男性教員であれば、女子大では常にセクハラ対策が必要となります。
と言いますのも、女子大という場所は基本的に女性しかいないため、周りを気にせずに着替えたりすることが多々あります。
世の男性であればみんな喜ぶだろうと思われる方もいるのかもしれませんが、とんでもない。その場面にうっかり出くわしてしまい、それで学生が不快に感じたのであればセクハラ認定される可能性があるわけです。
繰り返しにはなりますが、女性しかいない、という環境は、時に身だしなみをだらしなくしてしまうことがあります。化粧をしない等はまだかわいいほうですが、スカートなのに足を開いて座ったり、更衣室ではなく教室で着替えたりなど、日常生活にも危険が潜んでいます。
そのため、男性教員は共学以上に気を張って生活する必要があると個人的には思っていました。
女子大だけではないのですが、やはり、共学が学生たちにとっても良いのではないかと感じます。
どちらかに性別が偏るということは、純粋に異性を意識する機会が減ります。決して異性を意識しろというわけではないのですが、異性がいることで、身だしなみに気をつけたり、生活態度を引き締めたり、目標に向かって頑張れたりという機会にもつながる可能性があります。
ジェンダーレスが叫ばれている昨今、このような記事を書くこと自体、炎上につながりそうですが、女子大にお勤めになられる先生がいらっしゃった場合は、参考にしていただけたらと思います。
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