今回は環境を変えようとする意志の重要性についてお話ししたいと思います。
冬の大学教員公募
大学教員公募においては、1年の中で夏に公募数のピークを迎え、冬は最も少なくなる時期といえます。
そのため、正直なところ、これから公募を探すのは難しくなる一方といえます。
ただ、以前の記事でもお話ししたことがありますが、冬の公募はチャンスがごろごろと転がっています。
なぜなら、イレギュラーな公募が発生しやすいからです。
代表的な公募としては「玉突き」と呼ばれるものがあります。
玉突きとは、年度末に他大学へと採用が決まった人によって、急に欠員補充をしなければなくなり、その名の通り玉突き的に公募をかけざるを得なくなる状況のことです。
玉突きが発生すると、次年度のカリキュラムが走らない可能性が出てくるため、とにかく急いで人員を確保しなければなりません。
そのため、言葉は悪いのですが、募集期間が短くなったり、募集要件が甘くなったりと、きてくれる人の幅を広げることがあります。
このような公募こそ、貴重なチャンスとなり得るのです。
動かなければ何も変わらない
ただ、やはり今の時期から公募を受け、採用を目指すとなると、様々なことが気になります。
現職場に迷惑をかけるのではないか、次年度まで時間がないが準備ができるのか、そもそも採用されるのか、などなど、気になることはたくさんあるかと思います。
そして、もちろん現職場の仕事もきちんとこなさなければなりません。
考えれば考えるほど、公募に応募するのが遠ざかってしまうものですが、動かなければ現状は何も変わりません。
現職場に不満をもっていたり、前々から大学教員を目指していたりと、大学教員公募に応募する理由は様々ですが、現状を変えたいと思っているのであれば、まずは応募することです。
これまでにも同じことを書いているかもしれませんが、動くときというのは周りに少なからず迷惑をかけます。
ただ、考えてみてください。
普通に働いていたとしても、迷惑というものはかけるものです。全く迷惑をかけずに働いている人がいるというのなら、それは人との関わりがない仕事に就いている人か、迷惑をかけていることに気づいていない人だと思います。
どのみち迷惑をかけるのであれば、自分の動きたいように動くほうが良いと私は思うのです。
そして、自分がいなかったとしても、組織は回ります。
自分が抜けたら周りに迷惑をかけることにはなるかもしれませんが、それで組織が回らなくなるのであれば、それは組織の運営がおかしいということです。
一人が抜けて回らないというのは、その人に過重な負担をかけているということですので、悪しき事態と言えるでしょう。
一歩踏み出す勇気が出ない人は、自分の気持ちに素直に行動することをお勧めします。
環境に飛び込むことが重要
最後に、大学教員になりたいという方は、できるだけ早く大学や短大、高専や専門学校などで働くことをお勧めします。
正直なところ、玉突き人事を含めた冬の人事は、採用条件がよくない公募が多くなる傾向があります。
なぜなら、人が足りていないのだけれども適任者がおらず、冬まで時間が過ぎてしまった、というパターンがあるからです。
しかし、待遇や条件が多少悪かったとしても、とにかく大学に属するということが重要です。
小~高校教員と大学教員では、仕事の内容や流れというものが似ているようで全く異なる部分がありますので、大学という環境に少しでも早く身を置くことが、その後の大学教員としてのキャリアを高めていくことにつながると私が考えています。
そのため、年齢や家族の有無など、様々な条件はあると思いますが、冬の公募まで余っているような大学であっても、よほど経営状況が悪くない限り、飛び込んでみても良いと思います。
業績を積んで、教歴も積んで、という計画も大事ですが、その計画を遂行しつつ、出せる公募にはどんどん出していく行動力が大切です。
今回は冬の公募と応募することについてお話ししてみました。
繰り返しになりますが、この時期に残っている公募は、採用が決まった場合バタバタしますが、チャンスといえます。
新年を迎えるにあたって、公募に限らず、何か動き始めてはいかがでしょうか。
コメント