今回は学会に入会する際のススメについてお話ししたいと思います。
学会への入会
小〜高の教員の皆様は冬季休業に入られたタイミングかと思います。
受験を控えた学年を担当している方は、まだまだ忙しい日をお過ごしかと思いますが、時間が許すのであれば、学会への参加を検討してみてはいかがでしょうか。
大学教員を目指すにあたって重要なのは、論文や教歴といった実績であることは間違いないのですが、学会に入ることで、論文はどのように書けばいいのか、最新の知見にはどのようなものがあるのか、どのような人が参加しているのか、などなど、多くの情報を仕入れることができます。
論文の執筆や非常勤講師などはハードルが高いかもしれませんが、学会に入会することはそれほどハードルが高くありません。
大学教員を目指したいけど、何から始めたらいいかわからない、という方は、学会への入会から始めることがオススメです。
ただ、学会はマイナーなものを含めると、同じ分野でも似たような名前の学会が存在しており、どのような学会に入ったらよいのかわからないという方もいらっしゃるかと思います。
そこで、今回は学会に入会するときに注目すべき点について、お話ししたいと思います。
※学会の探し方
注目すべき点に入る前に、学会はどのようにして探していけばよいのか、ということですが、ネットで十分です。
一昔前だと、知り合い伝いで学会の存在を知るということが多かったのですが、今はほとんどの学会がホームページを持っていますので、ネットの検索でヒットします。後ほどお話しする内容ではありますが、ネットで引っかからない学会は注意が必要です。
①組織としての体をなしているか
最初の項目から抽象的な説明となってしまい申し訳ないのですが、基本的に学会には「学会について」という項目が存在します。そこには学会の沿革や定款、会費、委員会、選挙等の規程、役員名簿、などが記載されています。少なくとも、今挙げた項目の中で沿革以外の項目は学会を組織として運営していくためには必要な項目ですので、これらの項目が見当たらない学会は注意が必要かと思います。
マイナーな学会だと、入会したいのに入会規程や会費規程が記載されていないこともありますので、入会したくても入会できないという事態が発生します。そのような学会は運営に不安を覚えることが予想されますので、入会は避けたほうがよいでしょう。
②定期的に学会大会の開催と学術誌の発刊をしているか
学会は学会大会(学会発表のこと)の開催と学術誌の発刊が大きな柱となります。
これらの開催と発刊が毎年行われている学会であれば、安心して入会できるでしょう。
1年に複数回学会を開催したり、学会誌を発刊したりする学会もありますが、規模が大きくなればなるほど、それぞれを頻繁に行うことは難しkなりますので、実施回数が多ければよい、ということではありません。
そのため、年に1回開催、発刊が行われていれば十分です。
学会大会は、自分が発表しなくとも、他の人の発表を聞きに行くことで、最新の知見を知ることができたり、人脈を広げたりすることにつながりますので、最初は参加するだけでもよいかと思います。
また、学術誌も発送されたり、ネット上で見ることができたりしますので、そちらからも新たな知見を知ることができます。
③会費の支払いに無理がないか
学会は入会する際に入会費と、毎年の学会費というものがかかります。
入会費は入会時だけですが、学会費は入会している限り毎年1回支払う必要がありますので、学会に入会する際の諸費用については確認しておく必要があります。
学会費については、学会によって本当にピンキリです。大規模でも高い会費がかかる学会もあれば、大規模がゆえに会費は安く抑えられる学会もあります。
会費が高いから良い学会、安いから悪い学会というわけではなく、こればかりは「自分が毎年会費を支払えるか」という観点で考えたらよいかと思います。
収入の部分はもちろんのこと、会費を支払うだけの価値を見出せなさそう、見出せなくなった、ということであれば、退会したほうが無駄な出費とならないかと思います。
今回は学会に入会する際に注目する点について3つ紹介してみました。
今はネットで学会誌も確認できる学会が多くなっていますので、その学会ではどのような報告がされているのか、学術誌に載っている論文をチェックしてみると良いかと思います。
学術誌に載っている方もチェックすることで大学関係者や研究機関の方が多いのか、現場の教員が多いのか、なども確認することができますので、参加のしやすさなども勘案してみてください。
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