大学教員公募〜推薦状の裏話〜

大学教員公募

今回は大学教員公募における推薦状についてお話しします。

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推薦状の役割

大学教員公募において、時々推薦状を求められる公募があります。

求められる人数は1〜2人程度が標準かと思います。

意外と2人の推薦状を求める公募もあるため、1人の場合と割合は同じくらいかもしれません。

そもそも、なぜ推薦状が求められるのでしょうか。

それは、フィルターのためです。

推薦状が提出できるということは、少なくとも、研究者または大学教員の知り合いがいるということです。

大学関係者に知り合いがいるということは、ある程度の期間、この業界にいる方、または、研究に携わっている方の可能性が高くなります。

少なくとも、駆け出しの業績の少ない若手教員や、他業種から移ってきて間もない方などはフィルターにかけることができます。

つまり、言葉は悪いかもしれませんが、ある程度の玄人を求めている公募だと言えます。

推薦状の実態

では、推薦状は公募においてどのように使われるのでしょうか。

まず、推薦状がないと公募要件を満たしていないことになりますので、推薦状が送られていない場合、書類審査で弾かれます。

そして、推薦状が送られてきている応募者の中から書類選考を行います。

この際、推薦状はできるだけ応募した分野の権威に書いてもらえるとよいのですが、権威者が書こうと、名もない大学教員が書こうと、科目適合性などの他の採用要件には敵いませんので、あくまで参考程度といった感じです。

そして、権威者からの推薦状を送ってきている場合、それが本当に権威者本人が書いているのかどうかは判断ができません。

昔は直筆で推薦状も書いていたのでしょうが、今はほぼパソコンで書いたものがほとんどですから、筆跡すらありません。

そのため、裏話にはなりますが、名前だけ借りて、応募者本人が自分の推薦状を書いていることもよくあります。

というよりも、こちらのほうが多いかと個人的には思います。

もちろん、草案のようなものを書き、本人に確認してらもうという場合が多いかとは思いますが、名前だけ借りて、完全に応募者だけで作成してしまうことも珍しくはありません。

電話やメールで公募の際の推薦状に名前を貸して欲しいとお願いをしたら、あとは自分で自分の推薦状を書き、名前だけ推薦者に変えるというものです。

推薦者に手を煩わせるわけにもいかないため、比較的昔からこの手法は使われてきています。

そして、採用側もある程度そのことを把握していますので、推薦状は中身ではなく、「誰から推薦されているのか」ということのほうが重要となります。

推薦状の効力

最も重要な、推薦状はどの程度採用に影響をするのかという部分ですが、個人的にはあまり影響を及ぼさないと感じています。

といいますのも、上記でも述べたように、玄人を集めるためのフィルターの役割が強いため、推薦状を含めて応募してきている、という時点で採用側の「ふるい」にはかけられているわけです。

もちろん、中には公募分野の権威から推薦を受けて応募してくる応募者もいるわけですが、最終的に重要となるのは応募者自身の業績や人柄となりますので、推薦者で採用が決まるわけではありません。

逆に、大学関係者以外からの推薦を送ってくることも考えられますが、大学関係者でなくとも、誰かしらの推薦者がいれば横並びとなりますので、それはそれでよいのかもしれません。

ただ、公募する大学によっては推薦者に連絡が行くことも実際にあり得ますので、推薦者に断りもなく名前を使ったり、全く大学とはかけ離れている人に推薦をもらうことは避けたいところです。

推薦書

今回は大学教員公募における推薦状についてお話をしました。

あまりにも適当過ぎてもいけませんが、公募書類の中では優先順位の低い書類になるかと個人的には思っていますので、お願いをしやすい方にお願いをしましょう。

あくまで勝負するのは応募者自身だということを忘れないでおきたいですね。

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