今回は指導主事訪問についてお話ししたいと思います。
指導主事訪問とは
全国的に行われているのかは定かではありませんが、私が勤めていた県では「指導主事訪問」というイベントがありました。
イベントというと楽しいものかと思われるかもしれませんが、まったく楽しいものでなく、むしろ、大きな負担でした。
この指導主事訪問とは、教育委員会の指導主事が各学校を訪問し、その学校に属している教員の授業を観察、指導するというものです。
つまり、俗にいう「研究授業」といわれるものの一環です。
ただ、通常の研究授業とは異なり、学校総出で準備をしなければならないため、経験年数など関係なく大変なイベントであると言えます。
指導主事訪問は毎年行われるわけではなく、数年に一度行わるものであり、地域によっても異なるかと思いますが、私のいた学校の地域では4年に1度指導主事訪問が行われていました。
事前に誰がどの教科の研究授業を行うのか、ということを決めて、決まった教科の研究授業に向けて準備をしていきます。
教員の人数にもよりますが、私の場合だと、1教科2名ほどが割り当てられました。
担当教科が決まったら、指導主事訪問に向けて指導案を立案します。各教科複数名担当者がいた場合は、お互いに指導案を確認した後、教務主任、教頭、校長へと指導案を確認してもらい、その後、教育委員会へと送付します。
そして、指導主事訪問当日は、各教科の指導主事が担当教科の担任のクラスを見て回り、放課後、指導を受けます。
この間、指導主事だけでなく、指導主事を管轄する指導課長や場合によっては教育長も回ってくることがあります。
雑に説明をしましたが、指導主事訪問の流れとしては上記のような形です。
研究授業を行う意義と負担
今回は指導主事訪問を挙げましたが、教員には様々な研修があります。
初任者研修に加え、フォローアップ研修、3年目研修、5年目研修、10年目研修など、ある一定の年数を重ねるまでは多くの研修が待ち構えています。
授業は授業を行わなければ上手くはならず、時にはいつもとは違う、つまり外部の方から指導をいただくことが授業力アップにつながることは間違いないかと思います。
ただ、研修が重なった場合の負担は非常に大きく、特に教員になれていない1年目、2年目に研修が重なってしまうと、教員の悪い面ばかりが目立ってしまうのは致し方ないかと感じます。
私も教員2年目にはフォローアップ研修、指導室訪問、公開研究会、市の教育研究会における代表授業と立て続けに研究授業が重なったこともあり、その年の記憶はあまりありません。
指導主事訪問は数ある研究授業の一つでしかありませんが、おそらく、教員以外の方で知っている方はほとんどいないかと思います。
もちろん、公表するようなことでもありませんので、周知されていなくて当然なのですが、あえて、教員の仕事の一つとして取り上げてみました。
短い記事となりましたが、小学校教員の仕事の紹介でした。
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