大学教員公募~公募情報の分析~

大学教員公募

今回は大学教員公募における公募情報の分析についてお話しします。

※大学教員公募についてお得な情報をまとめています。noteにて有料とはなりますが、20本以上の記事が詰まっていますので、ご参考になれば幸いです。

※まずは応募する

早々にタイトルを裏切ってしまい申し訳ないのですが、基本的に公募情報を分析しようがしまいが、まずは応募することが最重要事項となりますので、少しでも業績が公募分野にかすっていそうであれば、応募しましょう。

選り好みしていては大学教員のポストは得られませんので、なりふり構わず泥臭く闘っていくことが最大のアドバイスとなります。

では、なぜ分析を行うのかというと、公募情報から採用側がどのような人物を求めているのかを推察し、その求めている人物像から明らかに自分がかけ離れている場合は、応募をパスすることで書類作成業務を軽減できるというメリットがあります。

上記と言っていることが矛盾していますが、理想は、分析しながら自分にも採用の可能性がある公募に応募する、という形です。

ただ、分析しすぎて応募の踏ん切りがつかなくなる場合もありますので、迷ったらとりあえず応募しましょう。

それに勝るものはありません。

分析① 公募が出された理由を考える

まず、なぜその公募が出されたのか、理由について考えてみましょう。

私がよくやる分析は、その公募が誰の後任を決める人事なのかを調べるというものです。

公募が出ている科目をチェックし、現在、その科目を受け持っている居運が誰なのかを調べます。

そうすると、その人事がどのような目的の人事なのかが少し見えてきます。

例えば、公募に出されている科目を現在持っている方が高齢である場合、その公募は「定年退職による後任人事」ということが考えられます。

また、高齢ではない場合は、現在担当なさっている方が「異動することによる後任人事」ということが考えられます。

他にもケースは考えられますが、大きくは上記のどちらかでしょう。

そして、公募に書かれている募集職位をチェックして、「教授や准教授」の公募であれば、(内部昇進を含め)ある程度業績を重ねたベテランを求めているということになります。

このような人事に若手が応募するというのは時間と労力の無駄となりますので、応募はパスしたほうが良いでしょう。

逆に、定年退職による人事において職位が限定されていない場合は、若手が有利になることもあるでしょう。

このように、どのような人材を求めている人事なのかということを分析することで、勝ち目がない公募に見切りをつけることができます。

分析② どのような教員が採用されているかを調べる

分析①と重なる部分があるかもしれませんが、応募しようとしている学部、学科などにはどのような教員が採用されているのかも分析することができます。

どの程度の業績をもっているのか、男女の比率は、職位のバランスは、といった感じに、細かい部分まで見ようと思えば見ることができます。

多くの場合は、業績数などを見ると良いでしょう。

どの程度の量、質の業績をもっている人が多く採用されているのか、はたまた、大手私立ではよくあるのですが、その大学出身者が多く採用されているのか、ある大学院出身者が多く採用されているのか、といったことを大まかにみるだけでも、その公募にかけられたフィルターを知ることができます。

フィルターが強すぎる場合は、別の公募に注力したほうが良いでしょう。

分析③ 一本釣りの可能性を考える

これまでも何度かお話をしていますので、繰り返しになってしまうのですが、一本釣りが疑われる公募は避けたほうが良いでしょう。

一本釣りについてご存じない方は、以下の記事をご覧ください。

https://note.com/embed/notes/nb245f70dafd3

一本釣りの可能性が高い公募としては、提出書類が多すぎる公募や、条件が明らかに厳しい公募などがあります。

どのような条件が提示されるのかというと、体育でいえば、「バドミントン、野球、衛生学が担当可能な方」というように、競技の専門が広すぎたり、実技科目と座学の組み合わせが決められている場合などです。

ほとんどの場合、バドミントンと野球、衛生学の指導ができる人などは日本においても限られてきますので、一本釣りの可能性が非常に高くなります。

また、年度末を除き公募期間が1週間など、明らかに公募期間が短い公募も一本釣りの可能性がありますので、別の公募に労力を割いたほうが良いかもしれません。

素行調査

今回は3つだけですが、公募情報から分析できることをお話ししました。

全ては「予想」でしかないのですが、大学教員の世界は狭く、同じ分野の公募であれば、誰が抜けた後の公募なのかということがある程度予測できます。

そのため、自分にも可能性がある公募なのか、そうではないのかという判断力が身についてきます。

分析のし過ぎはお勧めしませんが、どのような人物を求めているのか、という公募の根本の部分においては調べてみても良いかもしれません。

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