奨学金は悪なのか~経験はお金で買える~

雑記

今回は奨学金についてお話ししたいと思います。

奨学金は借金

よく、奨学金は学生時代の借金と言われ、給付型奨学金でない限り、社会に出てから返還しなければなりません。

そのため、奨学金=借金と言われることがあります。

この主張に異論はありません。

利率や返還条件などは様々ですが、「お金を返さなければならない」という点においては借金と何ら変わらないからです。

私も学部生から院生時代まで奨学金を借りていましたので、合計600万近く借りており、40歳前までは奨学金の返済が必要となっています。

奨学金は悪なのか?

では、奨学金は学生生活を何とか終えるための一時しのぎの借金でしかないのでしょうか。

私はそうは思いません。

奨学金は学生生活を送るための重要な財源となるのは確かですが、奨学金に頼らなくても、アルバイト等で学費を稼いでいる人もたくさんいます。

そのため、奨学金は必ずしも借りなければならないというものではないのです。

正直なところ、私もアルバイトで学生生活を不自由なく過ごせるほどの稼ぎはありましたし、苦しいながらも、払おうと思えば自分の学費を払うことも可能でした。

ただ、それでも奨学金を借りていました。

そして、現在はその「借金」を返済している最中ですが、今考えても、生活資金に加え、奨学金を借りるという選択に間違いはなかったな、と思っています。

経験をお金で買う

なぜなら、奨学金を借りることで、大学生活や院生生活でしか経験できないことを不自由なく経験することができたからです。

どのような経験をしたのか、その経験が社会に出てからどのように役に立っているのか、と聞かれると答えに詰まってしまいますが、例えば、研究を進めるための本を買うお金や学会発表の際の旅費、友人との旅行など、自分が「ほしい」「いきたい」と思った時にその希望を叶えてくれるのが奨学金だったのです。

私は月に7万ほどを借りていましたが、働かずして7万が毎月振り込まれるありがたさと言ったら、言葉にできないほどでした。

その7万を使い、国内のあらゆる場所に出かけ、時には研究を発表したり、学会誌掲載のための費用を払ったりなど、現在の職業に関わることも不自由なく行うことができました。

もちろん、奨学金だけで生活を賄うというのであれば、かなり苦しい生活になっていたかと思いますが、私のはアルバイトに精を出していたため、ある意味「余剰金」のような感じだったのです。

この経済面の精神的安定を得ることで、学生生活における時間を有効に使うことができました。

大学生は「時間」があれど、「お金」がないと言われ、社会人は「お金」はあれど、「時間」がないと言われます。

このバランスを解消し、少しでも時間を有効に利用させてくれるのが奨学金だと私は思っています。

もちろん、何でもかんでもお金を借りればよいというわけでもなく、その後の返済ができるかも正直わかりません。

ただ、遊びのために奨学金を借りるのではなく、目的をもった行動のために奨学金を利用するのであれば、おのずとその経験がその後の職業や社会人としての働き方に影響を及ぼすと考えています。

夏の砂浜

今回は短い記事となりましたが、奨学金についてお話をしました。

ちなみに、私は「旅行」が遊びだとは思っておらず、立派な「経験」だと考えています。

旅行に行くことで様々な土地の文化や風土に触れることができ、楽しいという思い出とともに、普段は味わうことのできない感覚に出会えることがあります。

実際、学生時代に学会発表などを含めていろいろな土地に行けたことで、小学校教員になった時に、子ども達に興味関心をもたせる「生きた話」をすることができたと思っています。

旅行を含めて、自分の目的のために奨学金を利用するというのは、ぜひおすすめしたい方法です。

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