今回は大学教員公募における再応募についてお話します。
※大学教員公募についてお得な情報をまとめています。noteにて有料とはなりますが、20本以上の記事が詰まっていますので、ご参考になれば幸いです。
大学から出される複数公募
公募数がピークを迎える8月にはよくあることですが、同じ大学から複数の公募が出されることがあります。
学部が違ったり、学科が違ったりすると公募が出される時期も違ってくるのですが、「同じ学科から複数公募」が出されることもあります。
具体的には、教育学部から音楽の専任教員公募と美術の専任教員公募が同時に出される、といった感じです。
同時に出される理由としては何ら特別なことはなく、ただ単純に複数の教員が抜けるため同時期に公募を出した、というだけです。
同じタイミングで出ることもあれば、少しずれて公募が出されることもあります。
これは教員の欠員が判明したタイミングによりますので、公募を出すタイミングに深い意味はありません。
同じ学科に再度応募することはありなのか?
まず、大前提としてお話しておきたいことは、同じ学部や学科に複数回応募するということは非常に稀です。
なぜかというと、大学教員は基本的に専門分野を1つしか持っておらず、複数の分野にまたがって研究していることは多くないからです。
もちろん、隣接科目であれば複数科目を専門分野とできるかもしれません。
(小学校における体育科教育と幼児教育における健康、音楽とリトミックなど)
ただ、国語の専門家が理科の公募に応募することは基本的にありませんので、複数科目に応募するという例はあまり多くないと考えられます。
ただ、幅広い研究分野において研究を行っている方は分野を横断している可能性もありますので、そのような場合は複数科目への応募が可能となります。
繰り返しとなりますが、複数科目への応募は基本的に珍しい例だということをお話しておきます。
さて、本題に入りましょう。
まず、同じ大学の異なる学部に複数回応募するというのは全く問題ありません。
基本的に学部が異なれば採用の管轄も変わってきますので、それぞれ全く別の公募と思ってもらってよいかと思います。
小規模大学における複数学部への応募だと、もしかすると勘繰られるかもしれませんが、問題はないでしょう。
一方、同じ学科の複数公募に応募する時には注意が必要です。
複数科目への応募資格を満たしているとして、同時期に出されている公募に応募するのはお勧めできません。
なぜなら、同じ学科における公募ということで、100%応募資料が共有されるため、どちらを専門として働きたいのか疑問が生じるからです。
昨今の大学では、できるだけ多くの科目を担当できる教員を歓迎しています(人件費が浮くため)。
しかしながら、複数科目で公募が出ているということは、複数人採用するめどが立っているということですので、それを「私一人で十分です」というのは個人的にはおこがましく感じます。
むしろ、「なんでもいいから応募した」感がでてしまい、あまり良い印象は持たれないのではないかと思います。
同時期に出されている複数科目公募に関しては、どちらか一つを選択することをお勧めします。
公募のタイミングが違う場合
同時期に同じ学科から出ている複数公募については、どちらか一方を選択するべきだとお話ししましたが、タイミングがずれて出される公募については話が変わってきます。
結論から申しますと、タイミングがずれて出される同一学科の公募に関しては、応募しても大丈夫です。
具体的には、9月に国語の公募が出されて、残念ながら落ちてしまった。
しかし、同じ学科から11月に外国語の公募が出され、再度応募した。
という感じです。
実際に、上記のような流れで採用された方を私は知っています。
本人曰く、「再度同じ学科に応募するのは気が引けたが、再度応募してはいけない、という決まりはなかったため、応募した。」とのことです。
そして、見事に専任の座をつかんでいます。
もちろん、先述しましたが、これは複数の分野に業績を持っている方ができることであって、基本的には難しいです。
ただ、業績が複数分野にかかっている場合、再度応募することに何の問題もありません。
「何度も応募してはいけないのでは・・・」と感じる方も多いかと思いますが、それぞれの公募で再度チェックをしますので、分野の幅が広い人は、複数分野での公募に挑戦してみてもよいかもしれません。
今回は、同一大学における複数公募についてお話ししました。
ちなみに、応募した大学の公募が2年後に全く同じ分野で公募されたため、再度応募しましたが、落選しました。
おそらく、「2年前も応募していたな」と気づく人はいなかったと思いますので、純粋に業績不足で落選したものだと考えています。
同じ公募に再度応募する際には、前回と業績が変わっていないと、当然ながら落選しますので、数年後に再度公募があった際には箸に引っかかるよう、業績を積み上げることが一番の近道だと思っています。
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