大学教員はお金を使ってなんぼ

大学教員の仕事

今回は大学教員とお金についてお話をしようと思います。

大学教員とお金

タイトルで興味を持ってくれた方には申し訳ありませんが、今回の話は、正確には大学教員の「研究費」の話となります。

つまり、給与の話ではないため、稼いだお金を使ってなんぼだ、という話ではありません。
ご承知おきください。

以前、以下のような記事を書きました(以前もタイトルで釣っていますね・・・)。

https://note.com/embed/notes/neb243c85c457

大学教員はお金(研究費)を集めてきてなんぼだ、というお話です。

それと関連して、今回はお金(研究費)はつかってなんぼだ、というお話となります。

研究費と遠慮

大学や研究職に就かれている方でないとぴんと来ないかもしれませんが、研究費というのはその名の通り、研究を遂行するために使えるお金であり、自分の私腹を肥やすためのものではありません。

たまに研究費の不正利用で話題になる人がいますが、それは、研究以外に研究費を使ってしまっているからです。

ただ、この研究費。
研究に使うという目的は決まっているものの、使うのは自分ですので、何を買うのか、何に使うのか、といったことは個人で決めることができます。

そのため、大学などの研究機関で働いていないと、自分の私費のように感じてしまうことがあります。

だからこそ、先ほどお話しした不正が起こるわけなのですが、私が言いたいのは真逆であり、使うことをためらってしまうというケースです。

これはそれぞれの性格や育った環境が影響しているかもしれませんが、私は俗にいう、「貧乏性」のような気質があると自覚しています。

そのため、お金を使うことに抵抗があり、ケチケチした部分があります。

私のような性質を持っていると、研究費でさえ使うことが憚られ、毎年研究費を余らせてしまっていました。

学内における個人研究費について、基本的に余った研究費は翌年に繰り越すことはできず(科研費などは諸条件ありますが繰り越しが可能です)、年度が替わるとリセットされます。

そのため、「使わなかった分は大学に戻っていくし、他のことに使ってもらえるだろうから、余らせてもいいや」、というような考えでした。

ただ、これは今となって思えば、研究に本当の意味で打ち込んでいなかったから上記のような考えになったのかもしれません。

研究費は使ってなんぼ

今年度、ありがたいことに私は科研費を使うことができるのですが、科研費のように大きな金額を扱うようになり、考え方が変わりました。

研究に対して考えれば考えるほど、お金をかけられる要素が増えていき、お金を使えば使うほど、効率的な研究ができるようになります。

小さいことで言えば、パソコンやタブレットを最新仕様のものに変えることで、分析の処理速度が大幅に向上したり、大規模なことで言えば、調査を業者に依頼して、広範囲で大規模な調査を行うことができたりします。

もちろん、分野によっては、本当にお金を必要としない分野もあるかもしれませんが、効果的にお金を使うことで、研究の質を間違いなく上げることができます。

科研費を使っていく中で、個人研究費の効果的な使い方が思い浮かんだり、個人研究費だけでは足りないため、他の外部資金の獲得にチャレンジしてみたりと、研究費を獲得して、それをどう使っていくのか、という道筋がはっきりと見えてきた感じがあります。

科研費を獲得するときに使用目的について決まっているのだから、そんな悩みはうまれないはずだ、という声が聞こえてきそうですが、すべての研究者が本当に研究費目的で科研費等を獲得しているわけではありません。

「科研費などの外部資金を取得した」という実績が重要であり、大学教員公募では、科研費で行った研究よりも、取得したという実績のほうが重要視されることもあるくらいです。

そのため、大まかな使用目的で申請しておき、途中で使用目的が変わることなど全く珍しくありません。

ただ、研究費を獲得し、それをどう使うのか、という場面に直面することで、より研究に対して向き合うことができ、質の高い研究を求めている自分を認知することができました。

そして、研究費を使わないことが善いことではなく、世の中や大学にとっての最善は、研究費を効果的に活用し、最良の研究結果を生み出すことにあるのだと考えるようになりました。

当たり前のことではありますが、これまで研究生活を続けてきて、ようやくそのことに気づくことができた次第です。

小銭

今回は研究費は使ってなんぼだということについてお話ししました。

偉そうに聞こえてしまったら申し訳ないのですが、「お金を取ってくる」というフェーズを過ぎると「お金を使う」というフェーズに入り、研究そのもののレベルが上がることはもちろん、研究者としてのレベルも上がるのではないかなと感じます。

貧乏性な私は研究費を使うことにすら遠慮をしていましたが、研究者という職業で生きていくのであれば、研究費をしっかりと使い、研究成果を社会に還元することが、職を全うするということにつながるのではないかと思います。

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