今回は大学に住んでいるような教員についてお話していきたいと思います。
個室
大学教員は基本的に「研究室」として個室が与えられます。
ごく稀に小規模大学や専門学校などの場合は、小学校などと同様の職員室スタイルの学校もありますが、研究を行う必要性があることから、基本的には個室が与えられます。
これは個人的には大変良いことだと思うのですが、気をつけないとあっという間に泥沼にはまってしまうことがあります。
研究室に住める
具体的に説明をしていきますが、簡単に言うと
研究室=家
となってしまうことが非常に危険ということです。
危険どころか、めちゃくちゃ良いことのように聞こえるかもしれませんが、研究室が快適になりすぎると、いろいろと弊害が出てくることがあります。
①やる気が起きない
まず、研究室が自宅のように快適になりすぎると、リラックスしすぎてしまい、仕事や研究に対するやる気までも削がれてしまうことがあります。
ゲーミングチェアに高性能パソコン、冷蔵庫に電子レンジ、ポット、食料、テレビなど、本当に自宅のような、もしくは自宅以上の環境が整ってしまうと、リラクゼーション空間と化してしまうわけです。
そうなると、仕事をしていても気を抜くとテレビを見たり、YouTubeを漁っていたりします。もちろん、個室ですので誰からも苦情は来ません。
大学の回線を使っていますので、もちろん私的利用はいけないのですが、誰がどのようなサイトを検索しているか、どのようなYouTubeを見ているかなどを調べるほど、大学は暇ではありません。
このような理由から、仕事、研究へのやる気が削がれてしまうという現象が起きます。
②帰宅が遅くなる
①とも関連しますが、快適なリラクゼーション空間が整ってくると、自宅に帰りたくなくなる、または、帰らなくてもいいや、という考えが芽生えます。
そのため、大学にいる時間が長くなり、自宅に帰る時間が遅くなる場合があります。
自宅が研究室以上の快適空間であれば問題ないのですが、パソコンの性能や回線の速さ、また、下衆の考え方をすると、電気代や水道代もかからないため、独身の若手教員などは、いつまでも研究室に居座ってしまいがちです(私はそうでした)。
自宅と研究室の線引きが曖昧になってくるがゆえに、どちらにいても変わりがないという思考が生まれ、帰宅が遅くなっていきます。
③家に帰りたくなくなる
②の番外編のような感じではありますが、家庭をもっている研究者にありがちなケースです。
家庭を持っていると、家では子どものお世話をしたり、家事をしたりと、なかなか自分の時間が確保できません。
そのため、自分の時間がほしくなる時があります。
そのような時に、研究室が快適すぎると、帰りたくなくなってしまうのです。
1人の空間であり、かつ、快適に過ごせる空間となっていれば、自宅への帰りも遅くなり、さらには帰りたくなくなっていきます。
この状態が続くと、最悪の場合、家庭が崩壊します。
そこまでいくケースはあまりないかもしれませんが、あり得ない話ではありません。
以上、3つだけではありますが、研究室を快適にしすぎる故の弊害について書いてみました。
ある程度快適にするのは構わないと思うのですが、「ここに住める」という基準をクリアしてしまうとレッドゾーンへと突入してしまいます。
大学によっては「〇〇時以降、研究室の利用は禁止」という制約があったり、「〇〇時を超えて研究する場合は申請書を提出」といった大学もありますが、制約がない大学もかなりあります。
そして、大学の近くに銭湯などがある場合は、もう詰みです。
こちらの世界(自宅)には帰ってこられなくなる可能性があります。
もちろん、大学でしかできない研究などを夜遅くまで進めることもあるかもしれませんが、仕事とプライベートの線引きをするためにも、研究室はほどほどに整えることがベストなのかもしれません。
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