小学校教員時代の腹をくくった経験

雑記

今回は小学校教員時代に腹をくくった経験についてお話ししたいと思います。

腹をくくるということ

まず、腹をくくらなければならない場面はどういう場面なのかということを説明しておきます。

簡単に言うと

「自分しか対処ができない状況」

が訪れた時です。

誰にも助けを求めることができず、かつ、助けを求めることで子ども達に悪影響を与えてしまうような状況です。

結論から言いますと、そのような状況になった時、人は「無」の感情で対処することができます。

私の場合はそうでした。

では、腹をくくらなければならなかった状況についてお話していきます。

1.嘔吐物、排泄物の処理

小学校低学年では、嘔吐してしまったり、排泄に失敗してしまうことが度々あります。

入学したての小学1年生などは、他の学年に比べると高い頻度で処理をする状況が起こります。

幼稚園や保育所から上がってきたばかりであり、慣れない環境に放り出されるため、仕方のないことではあります。

嘔吐してしまった場合や排泄を失敗してしまった場合、基本的には担任がそれらを処理します。

もちろん、その場に居合わせたのが他の教員であった場合、居合わせた教員が対処することもありますが、基本的には教室で嘔吐や排泄が起こることが多いことから、担任が処理する可能性が高くなります。

この場合、担任意外に処理できる人はいません。

多少手伝ってくれる児童はいるかもしれませんが、基本的には嘔吐物や排泄物には近づかせてはいけないため、一人で処理をすることとなります。

冒頭でも話したように、「自分しか対処することができない状況」が生まれるわけです。

しかも、担任が嫌々処理をしようものなら、嘔吐してしまった子や排泄を失敗してしまった子に精神的なショックを与えてしまいかねません。

そのため、どんなに生理的に、衛生的に無理だとしても、淡々と対処することが必要となるのです。

このような状況に遭遇した時、私の場合はなぜか冷静に対処することができました。

脳が一種の諦めのような信号を出したのか分かりませんが、何も考えることなく、ただ、淡々と処理を行いました。

むしろ、汚い話ではありますが、嘔吐物から納豆が発見されたことで、朝ご飯に納豆を食べてきたんだな、と考える余裕さえありました。

2.ゴキブリの処理

小学校は非常にゴキブリの発生率が高いです。

特に一階の教室で夏場となると毎日とは言いませんが、1週間に1匹は必ず遭遇します。

一応断っておきますが、私が担任をしていたクラスは比較的綺麗であり、子ども達の清掃に加え、放課後に私が清掃することもありました。

それでもゴキブリは発生したのです。

私はゴキブリはもちろんのこと、虫全般が非常に苦手です。

昔はカブトムシやクワガタを難なく触っていたのですが、高校生を過ぎたころから途端に苦手になり、バッタなどは近づけられると寒気がするほどです。

そんな私ですので、放課後にゴキブリと遭遇した時は、5分以上はその場でにらめっことなり、相手の動きに合わせて、ほうきでトイレまで誘導し、流す、という手法を取っていました。

しかし、子ども達がいるときに奴が現れたとき、私は前項の時と同様に、全く焦ることなく、「はいはい」といった感じでいかにも処理し慣れているという感じを出しながら処理をすることができていました。

1回だけでなく、数えきれないほどの処理をしてきましたので、一種の慣れはあるのかもしれませんが、放課後に対峙するときとは明らかに違う、冷静な自分を感じることができました。

3.虫

前項でも話をしましたが、私は虫が苦手です。

しかし、小学校低学年の授業には「生活科」というものがあり、虫を捕まえたり、飼育したりするという単元があります。

私にとっては地獄のような単元でした。

仮面ライダーの顔さえ直視するのが嫌な私にとって、教科書に載っているバッタが卵を産む様子などは、吐き気を催すほどの気持ち悪さでした。

しかし、そんな内情を子ども達に見せるわけにはいきません。

少しでも虫嫌いがばれようものなら、からかってくる子ども達もいますし、何より、勉強に対する意欲の低下、苦手意識の植え付けにつながる可能性もあります。

そのようなことから、生活科で虫探しに行ったときは、正直、何も触りたくはなかったのですが、意外といろんな虫を触ることができていました。
(全長20cmはあろうかと思われるショウリョウバッタなどの大型生物を店に来られた時はさすがに身の危険を感じましたが、笑顔で褒めました。)

やってやると書かれた紙

今回は腹をくくった体験についてお話をしました。

子ども達への影響を考えると、自分の好き嫌いを押し殺して対処しなければならないときがあるかと思います。

ただ、そのような時には、おそらく「子ども達への影響」という要素と「自分の好き嫌い」とう要素の優先順位が入れ替わり、意外と冷静に対処できたことばかりでした。

内容として何かをお伝えするという記事ではないのですが、教育関係の方をはじめ、共感してもらえたら幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました