子どもの質について~地方における偏見~

雑記

今回は子どもの質についてお話ししたいと思います。

地方と首都圏の子ども達

小学校教員の方々は、教員採用試験を受けるとき、どのような基準で現在の自治体を選択したのでしょうか。

地元だから、地方でのんびりと子ども達と過ごしたいから、首都圏で私生活も充実させたいから、場所ではなく、とにかく教員になりたいから、などなど、様々な理由があるかと思います。

私の場合は、「とにかく教員になりたい」という想いが強かったため、日程が許す限りの教員採用試験を受けました。過去の記事でも紹介していますが、合計で6カ所7回、最後の年では4府県を受けています。

https://note.com/embed/notes/n1f67e4f591a0

そのため、子どもの質などは全く考えず、自分が教員になれる場所、採用してもらえる場所で教員になろうと考えていました。

地方と首都圏では子どもの印象が違う

前置きが長くなりましたが、本題へと入ります。

私は地方で育ったため、首都圏の方々の地方に対する印象がわからないのですが、少なくとも地方→首都圏への印象というものはわかります。

地方の人が首都圏に抱く印象には様々なものがありますが、今回は「子どもの質」についてのお話です。

地方の方(少なくとも私の経験上)は、

「首都圏の子ども達は手がかかる」
「地方の子ども達のほうが純粋だ」

といった印象を抱きがちです。

みんながみんなそうではありませんが、地方のほうが明らかに愛県心が強く、大学卒業後地元に帰ってくる若者も首都圏に比べると多いかと感じます。
(首都圏で生まれ育った人が地方に就職するとうケースよりかは多いのではないかと思っています。)

私が首都圏の教員採用試験を受けるといった時も、年配の知り合いの方々からは子どもの質について心配されました。

一般的ではないかもしれませんが、地方の方は少なからず首都圏の子どもの質に不安を持っている方が一定数いるのは事実です。

地方と首都圏で子どもの質に差はあるのか

地方から見た首都圏の子どもへの印象について話をしましたが、では、実際はどうなのでしょうか。

私は自分自身が地方で育ち、教育実習まで地方で終えた後、首都圏で小学校教員となりました。

そのため、地方で聞いた「首都圏の子どもは手がかかる」という印象は本当なのか、ということを私の感覚でお話ししようと思いますが、

「全くそんなことはありません」

むしろ、地方の子のほうが手がかかると感じました。

もちろん、私立や国公立、学校の規模、国籍など、様々な要因が含まれますので一概に言えないのは当然なのですが、少なくとも、地方の年配の方々から聞いていた子どもの印象とは全く違いました。

公立校において、子どもの質に差などないと思います。

公立と私立の違い

上記でも少し触れましたが、公立校と私立校では学年を形成する集団に差が出ます。

それは、親の収入です。

言葉を選ばずに言うと、親の収入が高い子ほど、首都圏では私立に入学する可能性が高くなります。

そうなると、親の収入が高い子どもの集団が私立校では形成されます。

ここで今回の主題に話を戻しますが、私立校においては、子どもの質は高くなるのでしょうか?

今更ながら「子どもの質」を「学力」という面でとらえると、確実に私立校のほうが学力は高くなるでしょう。

親の年収(経済力)と子どもの学力は相関があるということが様々な研究から導き出されています。
(論文ではないですが、参考にどうぞ。)https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0922GS8SL/koizumihika00-22/

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しかし、「子どもの質」をコミュニケーション能力や情緒安定性、我慢強さなどの「非認知能力」でとらえた場合、決して私立校のほうが子どもの質が高いとは言えません。

学力が高いから授業が成り立つということではなく、学力が高いがゆえに授業妨害を行う児童もいるのです。

このようなことを考えたときに、やはり、子どもの質などどいうものは、各個人の感じ方の違いであり、もし、地域性というものが存在するというのであれば、子どもに要因があるのではなく、それはその地域に住む大人が作り上げたものなのだと個人的には思います。

田舎

今回は子どもの質についてお話ししました。

繰り返しには張りますが、子どもの質というものが存在するのであれば、それは大人が作り上げたものであり、大人の責任だと感じます。

どのような場所においても、子どもが幸せだと感じられているのであれば、それ以上の望みはないのだと思います。

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