今回は年度末の大学教員公募についてお話ししたいと思います。
年度末も気が抜けない
これまでの記事でもお話ししていますが、年明けの1月から4月にかけての期間は公募数が少なくなります。
これは大学教員御用達サイトであるj-recinのデータからも明らかです。
引用:JREC-IN Portal
データなど使わなくとも、次年度が差し迫るこの時期に新規採用をするというのは、どこの大学でも避けたいというのが自然でしょう。
そして、早く次年度の担当者を確定させたいということから、多少、採用基準が大味になる可能性がありますので、この時期の公募はチャンスといえます。
もちろん、大手の有名大学は既に担当者を確保しているところがほとんどですので、小規模大学や短大、専門学校などによる求人となりますが、とにかく高等教育機関で働きたい、という人にとってはおすすめです。
大手がいち早く動き始める
一方で、全ての公募が小規模大学によるものではありません。
有名大学における公募もこの時期からぼちぼちと始まってきます。
言っていることがおかしいと思われるかもしれませんが、大規模大学が公募を出しているのは「再来年度」の公募なのです。
つまり、2024年4月採用ではなく、2025年4月採用の公募を出しているのです。
早すぎるだろう、と思われるかもしれませんが、定年などで退官することが決まっている教員については、ほぼ確定事項ですので、担当者の早期決定に向けて大規模大学は動き始めるのです。
もちろん、それは大学のネームバリューがあるが故にできる技であり、他の小規模大学が同様のことをやったとしても、保険として利用され、もっと条件の良い大学に内定をもらえれば、採用辞退を申し出てくるでしょう。
不義理ではありますが、より条件のよい職場を選ぼうとするのは自然なことと言えます。
有名大学であれば早めに内定を出したとしても、そこを超える待遇を提示できる大学が限られるため、よほどのことがない限り、担当者を早めに確保できるというわけです。
以上のことから、年度末の閑散期であったとしても、公募のチェックは怠ってはいけません。
高みを目指す
今の職場に不満があるわけではありませんが、大学教員として働いている以上、大規模な大学を目指し、より良い職場環境を求めるのは自然かと思います。
少なくとも私はそうです。
そのため、チャンスがあったらいつでも異動ができるよう、研究業績を積み重ね、実績を作っておく必要があるのです。
異動をしたいと考えだしてから実績は作れるものではありません。
大手でなくとも研究や教育はできますが、大手であればより良い環境が整っていることが大半です。
最高の研究結果を望むのであれば、それは同時に、最高の研究環境を望むことにつながると考えています。
今回は年度末の公募についてお話ししてみました。
公募戦線に参戦予定はなくとも、情報収集だけは怠るなかれ。
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