今回は大学が担うストッパーとしての役割についてお話ししたいと思います。
単位を認める責任
タイトルだけ見たら何のことやらわからないことがほとんどだと思いますが、大学はある意味ストッパー的な役割を担っている部分があります。
それは、「免許・資格に関わる単位を認めるかどうか」という部分です。
免許・資格の取得に関連しない学部、学科であれば関係はないのですが、免許・資格を卒業時に認めるようなカリキュラムが組まれている場合、大学は免許・資格の取得に必要な単位を取っていることを前提に、免許・資格を認めます。
代表的な免許として教員免許がありますが、教員になりたいと思っている学生が所定の単位を取得することができれば、誰でも教員になることができます。
語弊があるかもしれませんが、公立学校教員を目指すのであれば教員採用試験を受ける必要があり、それに受かることでその自治体の教員となることができます。しかし、免許さえ持っていれば、非常勤で教員として働くことも可能です。
(臨時免許を発行することで、教員免許を持っていなくとも、3年までは「教員」として働くことも可能です。)
しかし、中には明らかに教員には向いていない学生もいるというのが正直なところです。
そのような学生に免許を与えることを「ストップ」することも大学の責務だと思っています。つまり、単位を出さず、不可とするということです。
教員の質
単位認定を検討するほど教員に向いていない学生も珍しいかもしれませんが、時々います。
そして、そのような学生に限って、漠然と教員になりたいと願っています。
現代では、年々教員採用試験の倍率が下がってきており、教員不足が叫ばれています。そして、採用試験の難易度が下がってきていることもあり、教員の質が確保できるのかどうか不安視されています。
教員採用試験で篩い落としができればよいのですが、近年の状況を見ると、教員採用試験でさえも篩い落としが難しい状況となっています。
このような状況を考えると、大学が最後のストッパーをかけられる場所であり、明らかに教員に向いていない学生への単位認定を認めないという判断を下せる場所でもあります。
もちろん、何の根拠もなく単位を認定しないというのはアカハラに該当する場合もありますので、それはできません。
ただ、授業への取り組み方が悪い、実習先からの評価が著しく低いという場合には、単位を不認定することも可能です。
教員は何とかして単位を取らせたがるものですが、教員に向いていないという学生は一定数います。そのような場合には、淡々と不認定の手続きを進める必要があります。
不認定されるような学生が教員になってしまえば、教員の質が下がりかねないことはもちろん、問題を起こす可能性も考えられます。
そのため、教員となる資格発行自体にストップをかける必要があります。
今回もまとまらない記事となりましたが、大学は免許・資格を取得するための最終砦となります。
職員の方々もご尽力してくださるおかげで、学生は免許・資格が取得しやすい環境が整っていますが、教員への適性が感じられない学生に関しては、心を鬼にして、取得にストップをかけることが必要となるのではないでしょうか。
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