教員不足だからこそ、教員養成校の定員を減らす

雑記

今回は教員不足に対する試験を述べてみたいと思います。

最善策は給与を上げること

私は以前から教員不足解消の最善策は給与を上げることだと申してきました。

https://note.com/embed/notes/nd78a6777e6d5

財源をどうする、公務員として他の職業との整合性が取れないなど、解決すべき問題はもちろんありますが、シンプルに給与を上げればよいと本気で思っています。

現在の文科省が小手先で行う試験日程の前倒しなどの対策よりも、よほど効果があると考えます。

この給与を大幅に上げるという対策とともに、もう一つやってみると良いのではないかという対策があります。

それは、「教員養成校の定員減」です。

教員養成校の定員を減らす

教員不足が叫ばれているのであれば、定員を増やしてなり手を確保しなければだめだろう、という声が聞こえてきます。

しかし、私は真逆の対策を推奨したいと考えます。

その理由として、まず、「教員免許の価値」について考えたいと思います。

現在、教員免許の価値は限りなく低くなっていると感じます。
なぜなら、教員免許というのは教育学部でなくとも取得することができ、医師免許のように偏差値の高い大学に行かなければならないということもないからです。

なんなら、実習は必要になりますが、通信でも取得することができます。

つまり、教員免許を取得できる場が多すぎて、誰でも取得できる簡単な資格となっているといっても過言ではないでしょう。

個人的な感覚としては、自動車免許と変わらないくらいの価値だと思っています。
医師免許を見せられたら「おぉ」と思いますが、教員免許を持っているといって持ち上げられている芸能人などをテレビで見ると、正直、恥ずかしいとすら感じます。

必死になって教員免許を取得した方には大変失礼な話をしていますが、事実として、少し時間をかければ取れてしまう資格といえます。

これは教員の「質」にかかわる部分だと考えており、もう少し教員免許を発行する場を絞らなければ、教員の質が確保できないと思っています。

前置きが長くなりましたが、本題の「教員養成校の定員を減らす」という対策についてです。

これは、現代の教育学部が抱える問題だと思いますが、教員養成校に進学したからといって、教員になる学生が激減しているという現状から考えた対策です。

教育学部に進学したからといって、全員が教員になるかといえば、そうではないというのが最近の事情です。

採用試験に落ちた、ということではなく、採用試験すら受けない、というのが最近の学生に多い傾向であり、教員採用試験を受ける割合は学部の3分の2とも、半分ともいわれています(大学関係者から収集した情報ですので、根拠となるデータはありませんが)。

これが教員のなり手を減らしている元凶だと考えています。

教員になる気がないのに教育学部に入学するのであれば、教員への門戸を広げておく必要はないと思うのです。

もちろん、定員を減らしたとしても、教員になる気がないのに入学してくる学生はいるかもしれませんが、少なくとも競争率は上がるため「質」の向上にはつながるかと思います。

「教育学部に入学した学生は教員採用試験を受験することを卒業要件にする」などの特約がつけられれば良いのですが、職業選択の自由ガー、権利ガーなどという人々が現れそうです。

教育学部に入学するのですから、教員を目指すという前提でカリキュラムを進めて、教採を受けるくらいまでは強制してもよい気がしますが。

教員免許は副次的な価値がない

悪口ばかりになってしまい申し訳ありませんが、わりと本気で教員不足について考えているつもりです。

最後になりますが、教員免許は副次的な価値が皆無と言っても過言ではありません。

当たり前のことですが、教員免許は学校でしか効力を発揮しません。

医師免許も病院でしか効力を発揮しませんが、履歴書に「医師免許取得」と書くだけで、採用の見る目は変わるでしょう。
実際に、私の大学では、医師免許や弁護士資格を持っていると、職位の昇級が早くなるという特権が与えられます。
つまり、持っているだけで社会的地位を押し上げる副次的な効果が医師免許や弁護士資格にはあるといえます。

このように、免許や資格によっては副次的な効果があるものも存在しますが、教員免許はそのような副次的な効果は無いといえます。
副次的な効果が生まれるとしたら、塾や教育関係の会社に就職する時くらいでしょう。
それでも、医師免許や弁護士免許を持っていたほうが効果は強いと思いますが。

自動車免許にしても、運転ができる、できないということで、免許の有無が職業選択の幅を広げることは間違いないでしょう。そういう点でいえば、自動車免許は教員免許よりも価値が高いと言えるかもしれません。

言いたいことが散らかっていますが、学校現場でしか価値を発揮しない免許を量産したとしても、教員になる気がない人間がもっていても仕方がないわけです。

それであれば、少数精鋭でも教員になりたいと強く思っている人にのみ免許を発行し、発行した人にはほぼ確実に教員になってもらったほうが効率がよいと思うのです。

資格

今回は教員不足解消のための対策についてお話ししました。

あくまで個人の見解ですので、法整備などの細かい部分は考えていません。
批判はもちろんのこと、この記事をご覧になった皆様のご意見も頂戴できればありがたいです。

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